いつの時代も商売の基本は安く買って高く売る。では『大航海時代Origin』ではどういう仕組で交易品の価格が決まっているのでしょう。『大航海時代Origin』の交易について、知っておくべき基本知識を解説していきます。
『大航海時代Origin』の交易の基本は2点間交易
『大航海時代Origin』の交易システムは極めてシンプル。交易品の売却価格は次のように設定されています。
- 交易品種の販売港
- 交易品の売却港
この2点間を航路で結んだ最短の直線距離によって売却価格が上昇する仕組みです。2点間が離れていればいるほど高くなるということです。
従来の『大航海時代』シリーズの交易品価格は、地域ごとの需要と供給で決まっていました。例えば「欧州では胡椒が高い」であったり、「紛争地では銃火器が高い」といった具合です。
『大航海時代Origin』でも地域ごとに多少の需給バランスが設定されています。例えば「イベリアでは香辛料が高い」であったり、「ブリテンでは紅茶が高い」であったりです。が、これを無視していいほど、距離による売却価格上昇の方が高い場合がほとんどなので、一部の例外を除いてこれらの需給バランスはフレーバー程度の要素といっていいでしょう。
ゲームに登場する全交易品の売却価格を港のある地域ごとに調べたリストがありますので、ぜひこちらを参照してみてください。
三角貿易はしなくていい
従来シリーズでは「三角貿易」が当たり前でした。これはA港で安い交易品をB港で売り、B港で安い交易品を仕入れてC港で売却、C港で安い交易品をA港に持ち込むといった交易法です。
しかし上記のように『大航海時代Origin』では交易品売却価格は特定交易品が特定港で高い、安いという設定がほとんど無視してよい要素のため、A港で仕入れた産品をA港からできるだけ離れたB港で売却して、B港で仕入れを行いA港に持ち帰るという2点間貿易がセオリーとなっています。
交易の基本航路は欧州起点でOK
では2点間貿易を行うとして、最も効率が良いのはどこなのかが気になるかと思います。
答えは欧州、特に北欧を起点とする航路です。世界地図をみれば一目瞭然、北欧は長距離貿易なら必ず通過するアフリカ最西端ダカールのヴェルデ岬から見て海路の最短ルートで最奥部にあたるからです。アフリカ、アメリカ、インド、アジアなどの遠隔地と交易をするなら北欧で交易品を売るのが最も高くなります。
次点で黒海、カリブ海沿岸の中南米も起点候補地になります。黒海や中南米は高価値交易品を産出するのも魅力です。
交易品の購入は供給量と単価と品種で選ぼう
このように、交易品の売却価格がほとんど距離によって決まるのであれば、購入すべき交易品もまた絞られてきます。
単純に、交易品の供給量が多く単価が高いものを選びましょう。1度にたくさん買える方が手間がかかりませんし、かつ高価な品物の方が、距離による売却価格上昇の恩恵を受けやすくなります。
この他に無視できない要素として、交易品の品種があります。
例えば「食料品」は供給量が多めで、かつゲーム内の港でたびたび発生する価格上昇「大流行」イベント「フェスティバル」「洪水」で売却価格が299~319%も上昇します。他の品種のイベントは食料品ほど頻度が多くなく、価格上昇率も低いため、食料品は手軽に狙い目の港で高価格で売却しやすい品種といえます。
ただし、食料品は単価が安いうえに同じように考える人が多く人気も高いので、大流行イベントが発生してから数分で「大流行予算」を使い切ってイベントが終わってしまうため、手に余りやすいリスクもあります。
大流行の発生は「大流行アラート」というアプリでも確認できます。こちらもお試しあれ。
交易品の売買は関税の低い港で
交易品の売却価格は2点間の距離によって決まると説明しましたが、もうひとつ無視できない要素が「関税」です。LVが20をこえると交易の際に関税がかかるようになります。関税は様々な要因で増減し、最大で30%ほどにもなります。関税は自分の所属する国家では0%になるため、交易品の売買はできるだけ2点間の距離が離れている場所でありながら、自分の所属する国家の港で行うようにしましょう。
意外な落とし穴は北極航路
さて、ほとんどの交易品は北欧で売却するのが最も高くなりますが、意外な盲点が北極航路です。
『大航海時代Origin』では、欧州から最短距離でのアジア交易ルート開拓を目指し数多くの探検家の命を奪った北極海を抜ける幻の「北西航路(カナダ北岸)」と「北東航路(ロシア北岸)」が流氷で埋まっておらず、海路として世界各地と繋がっている設定になっています(ゲーム内ではLV99制限で通航できません)。
このため、例えば日本やオーストラリアから最も遠い地域は欧州ではなく、中南米になっています。
本当の最短距離とは……?
『大航海時代Origin』の交易品売却価格は2点間を航路で結んだ最短距離によって増える、かつ北極航路が開いていると書きましたが、ここでひとつ疑問が生じます。
それは、地図上では極地に近づけば近づくほど拡大して表示される、からです。なぜかというと、球体の地球を平面の地図に描くことは不可能だからです。
図法にもよりますが、大洋を東西に横断する場合、地図上では極地方向に偏った航路を通ったほうが近距離になります。これを大圏コースといいます。つまり、ゲームでも極地を通航すれば最短距離で移動できるはずです。
では、『大航海時代Origin』の場合はどうでしょうか。本作での地図はなぜか北極方面は緯度が圧縮され、南極方面では緯度が拡大されて表現されています。理由はわかりません。グリーンランドが異常に平ぺったく、逆に南米大陸は奇妙に南北に長いのです。そして南北どちらとも緯度70度くらいまでしか描かれていません。というか、北極には氷塊の代わりに謎の大陸が存在してしまっています。これはもうわかんねえな?
試しにゲーム内の世界各地の港や岬の緯度経度を調べてみたところ、現実の地図と符合することがわかりました。唯一グリーンランドだけは実際の緯度経度と合いませんでした。おそらく北極側の陸地はすべておかしなことになっているのだろうと思われます。前々からそうじゃないかと思っていましたが、『大航海時代Origin』の地球はおそらくこの地図を円筒状にした疑似球体になっています(笑)。
結論を言います。ゲーム内では大圏コースは再現されませんので、2点間の最短距離は地図上の最短距離でOKということになります。